3月と4月、
2回、災害支援の鍼灸マッサージボランティアで能登半島へ行かせていただきました。
「ただ被災地のために」という一念で参加させていただいたのですが、自分の至らなさを随所で感じることができました。
人様との関わり合い方、コミュニケーションの取り方について、見つめ直す機会にもなりました。
大変なご境遇に遭われている皆様のご心労を、どうしたら少しでも和らげて差しあげる事ができるのだろうか?
どうしたら、ご心労の想いを吐露していただけるのだろうか?
自問自答しながらの活動でございました。
恥ずかしながら、お力になれたとは思えませんし、どう振る舞えば良かったのかという“解”も未だ分かりません。
そんな中で学ばせていただいた事が2つ。
・聞き過ぎてもいけない。立ち入り過ぎてもいけない。(フラッシュバックしてしまう。)
・「ありがとう」と言ってもらえる事は被災者の皆様にとってお大切な事。
発災から被災者の皆様は「ありがとう」を言い続ける日々になってしまいます。これも実はメンタルヘルスの上では負荷がかかってしまうのですね。
何かの機会に人から「ありがとう」と言われると自分のアイデンティティに気付き、メンタルのバランスが良くなるのですね。
今回の活動で、1歳、3歳といったお子様とご一緒のママさん鍼灸師の先生がお2人ご参加されまして、ご一緒に活動させていただく事ができました。
小さなお子様は、ご存在そのものがお癒しであり、被災者の皆様が大変可愛がってくださいました。お菓子などをたくさんいただきました。
小さな子供から「ありがと!」と言われたおばぁちゃまは、「地震以降初めて“ありがとう”って言われたかな。」と仰っていました。
お大切な事を能登の皆様がたくさん教えてくださいました。
同時に、被災地のボランティアというと、テント泊とか、自分の車で寝泊まりするというイメージをお持ちの方も多いと思います。
発災直後はそれも致し方ないと思います。
私も当初はレンタカーで寝るか、サウナや温浴施設で横になれたら十分と考えておりました。
ビジネスホテル等に泊まれる状況になったら、しっかり休んで、食事もしっかり摂るというのが被災地支援に入るボランティアにとって、とてもお大切な事と感じました。
過酷な状況でボランティア活動をするのは、自分は良いかもしれませんが、家族や身近な人を心配させてしまいます。
何より、肝心のボランティア活動へのパワーを削がれてしまっては、被災地の皆様のお力になる事はできないと、現地へ赴いて痛切に感じました。
被災地のボランティア活動をする皆様、そして実際に現地へ赴けないたくさんの皆様のご参考、ご理解になればと存じます。恐縮でございます。
写真は能登滞在中にホテルでいただいたお朝食でございます。
ありがとう存じます。