過敏性腸症候群(下痢型)
健康な状態の便のおよそ70%は水分で、残りが食物の残渣や胃腸からの分泌物です。この水分量が多くなったのが下痢であり、急性と慢性に大別できます。
慢性の下痢の約半数は過敏性腸症候群ではないかと言われています。緊張してお腹が痛くなりトイレに行きたくなるような経験は多くの人にあると思います。
またマラソンの大会でスタート前に仮設トイレの前に長蛇の列ができるのはいつものお決まりの光景です。これらも過敏性腸症候群の一つと言える思います。
過敏性腸症候群とは、大腸や小腸に器質的な異常が見つからないのに便通異常(下痢、便秘)や腹痛などの症状を繰り返す病気です。英語ではIrritable Bowel Syndromeというので略してIBSともよくいわれます。上記のとおり、便通異常については下痢を起こす人のほうが多いと思います。
ちなみに私は、30代前半、今から30年近く前に胆嚢を全摘出いたしました。
術後は酷い下痢で、勤務中も1時間に2回も3回も御手洗いに行くような事でございました。
会議に出席いたしましても、御手洗いで、いつ中座しなければいけないような状況で、容易に発言もできませんし、そもそも議場の電話取り次ぎ、議事の筆記が、最も期待に課せられていたので、そこに貢献できないという想いからのNegative Issue は辛さと葛藤がございました。
その後も下痢に苛まれましたが、周囲の皆様のお陰で、普通に過ごせるようになりました。
原因はいろいろ考えられますが、一番多いと思われるのが何らかのストレスによる自律神経のバランスの乱れだと思います。ストレス→自律神経のバランスが崩れる→副交感神経の作用が強くなる→腸の蠕動運動の亢進(内容物が通常よりも早く通過)→腸の吸収能力が低下→下痢というような機序です。
こういうタイプの人は胃腸に負担をかけないような食生活が大事だと思います。
- 朝食を摂る
朝食は一日の生活の中で胃腸を目覚めさせる絶好のチャンスです。
- 一日三食
決まった時間に食事を摂ることで胃腸に無理なく蠕動運動と排便のリズムを教えることができます。仕事が忙しかったりすると難しいときもありますけどね。
- 早食い、ドカ食いをしない
よく噛んで、暴飲暴食をしないことで胃腸に負担をかけないようにしましょう。
- 深夜の飲食は避ける
就寝時は胃腸の働きが低下します。寝る前に食事を摂ることのないようにしましょう。
- 冷たいもの、刺激物は控えめに
何を隠そう、私は典型的な過敏性腸症候群であります。ストレスは殆どなく、お気楽な生活なのですが、もともと胃腸があまり強くないようで。
キンキンに冷えた生ビール、お刺身、焼肉等は私の大好物であり、これら無しの生活は考えられません。しかし、これらを飲食した翌日はひどい下痢になります。
なるべく一定した規則正しい生活をするようにしましょう。例えば休みの日は遅くまで寝て惰眠を貪りたい時もありますが、せいぜい一時間位遅く起きる程度にするとか。
胃腸に負担の少ない食生活にする。ぬるま湯にゆっくり浸かる等のリラックスできる時間を作る、そんな事が大事ですね。
マラソン大会の当日はスタート時間から逆算して食事やトイレで慌てないようにしましょうね。