【便秘について】
「快食・快眠・快便」と俗に言うようにお通じは食の摂取と同様に大切です。
健康な人であれば一日一回お通じがあることが普通です。
一日三回食事を摂っていて、排便が三日に一度などというのはちょっと問題です。
お腹が張ってきたり、やっと出た便も硬かったりという不快感や苦痛を伴うような状態が続くと腸内では腐敗細菌の活動が活発になります。
便秘症状以外にも、食欲不振や肩こり、肌荒れ、吹き出物、頭痛などの症状が出たりします。
更に慢性化すると腸ガンを誘発したり、痔、動脈硬化、肝臓病、腎臓病の一因になる可能性もあります。
便秘の原因
(1) 食生活が原因の場合
食べる量が少ない、柔らかく消化の良いものばかり食べていると便秘になりがちです。便は食物の残渣です。水分不足も原因になります。健康な便の三分の二は水分です。
(2) 生活習慣が原因の場合
食物が胃に入ると反射的に結腸の運動が盛んになり便意を催しやすくなります(胃結腸反射)。反射が一日のうちで一番強くなるのが朝食後ですが、朝は時間に余裕がなくトイレに行くのを我慢したりということが繰り返されると便の水分は腸に吸収され便意喪失につながっていきます。
(3) ストレスが原因の場合
消化管の働きは自律神経にコントロールされています。心配事や悩み事、過労など自律神経のバランスが崩れると便秘を引き起こしたりします。
(4) 他の病気が原因の場合
腸のどこかに炎症やガンなどがあると、腸管が細くなったり、癒着したりして便の通行を妨げます。卵巣のう腫、子宮筋腫があると腸管を圧迫し便の通りが悪くなったりします。
胃酸過多、十二指腸潰瘍、胆石などでも便秘は起こりえます。
一般的に男性より女性のほうが便秘に悩む人が多いようです。
女性は男性よりも筋力や筋量が少ないので便を押し出す腸のぜん動運動が弱かったり、内臓下垂の傾向があるからだと思います。また無理なダイエットなどで食生活のバランスを崩してしまうのも女性が便秘に悩む原因になっていると思います。
規則正しい排便の習慣をつけること、特に朝食後は便意がなくてもトイレに行くようにすることは便秘の予防になると思います。
食生活では食物繊維の多いもの、野菜、海草、きのこ類を摂るのが良いと思います。
最後に、血便や黒いタール状の便が出たら、迷わずすぐに病院へ行きましょう。